東工大と医科歯科大 近く統合に向けた協議開始へ

東京工業大学と東京医科歯科大学の2つの国立大学が、近く統合に向けた協議を始める方針を固めたことが、関係者への取材で分かりました。大学の国際的な競争力の向上が課題となる中、理工学系と医療系でトップクラスの大学が研究力の強化を目指すものとみられます。

統合の構想が持ち上がっているのは、東京工業大学と東京医科歯科大学です。

関係者によりますと、2つの大学は、近く統合に向けた協議を始める方針を固め、選択肢として、1つの大学になることや、運営法人のみ統合することなどを検討しているということです。

国は大学の競争力を高めるため、10兆円規模の「大学ファンド」を設立し、国際的に優れた研究成果を出すことなどを要件に、支援を受ける大学を年内に公募する予定です。

東京工業大学と東京医科歯科大学は、統合構想を進めるとともに「大学ファンド」への応募を視野に入れ、理工学や医学、歯学などの分野で研究力をさらに高めるねらいがあるとみられます。

2つの大学は今後、学内での調整を進めて統合の在り方について検討していくものとみられます。

2つの大学はいずれも、研究力が国内最高水準だとして国が指定している「指定国立大学」の一つで、10の大学しかない「指定国立大学」どうしの統合は、実現すれば初めてです。

統合構想について東京工業大学は「現段階で回答できる内容はありません」、東京医科歯科大学は、「現段階ではお答えする内容はございません」としています。

東京工業大学とは

東京工業大学は、東京 目黒区や港区、それに横浜市緑区の3か所にキャンパスがあり、大学のホームページによりますと、大学生や大学院生合わせて1万人余りが通っています。

学部と大学院を統一し、理学や工学など6つの「学院」があり、大学生の9割が大学院に進学する国内有数の理工系の大学です。

1881年、明治政府によって「東京職工学校」として設立され、140年余りの歴史があります。

研究成果に対する国際的な評価も高く、体の細胞の中で要らないたんぱく質などを分解して、再びエネルギーとして使う「オートファジー」という仕組みを解明した大隅良典栄誉教授は、2016年にノーベル医学・生理学賞を受賞しました。

東京医科歯科大学とは

東京医科歯科大学は、東京 文京区や千代田区、それに千葉県市川市にキャンパスがあり、大学のホームページによりますと、学生数は合わせて3000人余りです。

1928年に「東京高等歯科医学校」として設置され、現在は医学部や歯学部のほか、大学病院や、治療が特に難しい病気の研究機関などがあります。

新型コロナの重症患者を大学病院で受け入れるなど臨床の現場で中心的な役割を担っているほか、オミクロン株など新たな変異ウイルスの研究でも成果を出しています。