ASEAN外相会議 台湾情勢めぐり米中対立が先鋭化

カンボジアで開かれているASEAN=東南アジア諸国連合の外相会議でアメリカのペロシ下院議長の訪問で緊張が高まる台湾情勢などについて議論が交わされ、アメリカと中国が互いに非難しあうなど双方の対立がASEANの場でも先鋭化する形となりました。

カンボジアの首都プノンペンで開かれているASEANの一連の外相会議では4日に日本やアメリカ、中国の外相が個別にASEAN加盟国の外相とアメリカのペロシ下院議長の訪問で緊張が高まる台湾情勢などについて議論を交わしました。

このうち、中国の王毅外相はペロシ下院議長の訪問は中国の主権を侵害する挑発的な行為だとアメリカを非難したうえで「中国が断固として抵抗しなければ、地域の平和と安定は深刻な損害を受けることになるだろう」と主張しました。

一方、アメリカのブリンケン国務長官は「アメリカは台湾海峡の平和と安定に変わらない関心を持ち続けている。台湾の現状を変える一方的な取り組みに反対する」と強く非難し、台湾周辺で大規模な演習を行い軍事的な圧力を強める中国をけん制しました。

ASEANは台湾情勢を受けて、今回の会議で大国間の対立を懸念して挑発的な行動を控えるよう求める声明を急きょ発表しましたが、アメリカと中国が互いに非難しあうなど双方の対立がASEANの場でも改めて先鋭化する形となりました。

ロシア外相 “米の国務長官とは会っていない”

ロシアのラブロフ外相は4日、ASEAN加盟国の外相と会議を行い「これまでも、そしてこれからも、ASEANにとってロシアは安定した信頼できるパートナーであり続ける」と述べ、ウクライナ情勢で欧米と対立を深める中、ASEANとの関係強化に積極的な姿勢をアピールしました。

一方、ラブロフ外相は会議の後、報道陣からアメリカのブリンケン国務長官と会ったかという質問に対し「知らない。この中では会っていない」と述べました。

会議では、ブリンケン長官とラブロフ外相との間で何らかの接触があるか注目されています。