日中外相会談取りやめへ 中国の軍事演習 G7外相の懸念が理由

中国政府は、カンボジアで行われる予定だった日中外相会談を取りやめたことを明らかにしました。中国が台湾周辺で行っている大規模な軍事演習などについて、G7=主要7か国の外相が懸念を示したことを理由として挙げています。

中国外務省は、3日からカンボジアで開かれているASEAN=東南アジア諸国連合の一連の外相会議で、王毅外相が林外務大臣と会談する予定だと発表していました。

しかし、中国外務省の華春瑩報道官は4日の記者会見で「日本はG7とともに中国を不当に非難する共同声明を発表した。中国の主権を侵害するアメリカの行為を助長するもので、中国国民は極めて不満だ。日本は台湾問題において歴史的責任があり、台湾に関連してあれこれ言ういかなる資格もない」と述べ、会談を取りやめたことを明らかにしました。

G7=主要7か国の外相は、中国がアメリカのペロシ下院議長の台湾訪問に反発して、台湾周辺で大規模な軍事演習を行うとしたことなどについて、声明を発表し、懸念を示していました。

華報道官は、日本以外のG7各国との今後の関係についても、「台湾問題での間違った立場を変えないかぎり、われわれは対話の意義がどこにあるのか考え直さねばならない」と述べけん制しました。

日本政府関係者「G7外相声明が影響か」

政府関係者は、NHKの取材に対し「具体的な事情は、まだはっきりしない。中国による台湾周辺での大規模な軍事演習に、日本を含めたG7=主要7か国の外相が懸念を表明する声明を出したことが影響しているのではないか」と述べました。

中国 王毅外相 G7声明に反発「挑発しているのはアメリカ」

中国外務省の発表によりますと、王毅外相は「挑発しているのはアメリカであり、危機を引き起こしているのもアメリカで、依然、緊張を高め続けているのもアメリカだ」と批判しました。

そのうえで「G7の誤った行動は中国人に極めて大きな憤りを引き起こした。中国とほかの国の主権と独立は人々の血みどろの奮闘によって獲得されたものであり、いわれなく侵害されることは絶対にあってはならない」と強く反発しました。