ウクライナから避難の子ども 五輪メダリストに柔道学ぶ 横浜

ウクライナ南部の港湾都市、オデーサ市から、姉妹都市の横浜市に一時的に避難してきている柔道クラブの子どもたちが4日、オリンピックメダリストから柔道の指導を受け、交流を深めました。

横浜市には、先月18日からオデーサ市の柔道クラブに所属する10歳から16歳までの子どもたち12人が、親元を離れてコーチとともに一時的に避難しています。

ウクライナでは稽古ができない環境が続いていたということで、4日は横浜武道館で12人を招いて稽古が行われました。

稽古では、2012年のロンドンオリンピックの銅メダリスト、西山将士さんが指導に当たり、子どもたちは大外刈りや内股といった技のかけ方を教えてもらったり、西山さんと1対1で試合形式で組み合う稽古を行ったりして交流を深めていました。

このあと、子どもたちは西山さんに「オリンピックに出て人生が変わったか」とか「柔道を辞めたいと思ったことがあるか」などと真剣な表情で質問していました。

指導を受けた15歳のデニス・ポリトゥロさんは「柔道をしているときは戦争のことを少し忘れることができる。きょうのように練習ができることに感謝の気持ちでいっぱいです」と話していました。

12人は今月下旬まで市内に避難したのち、ウクライナに帰国する予定だということです。