脱炭素社会 実現への設備投資総額 “約30年で260兆円必要”

2050年の脱炭素社会の実現に向けて、国内の企業で必要となる研究開発や設備投資の総額は、今後およそ30年で260兆円に上るという見通しを、政府系金融機関がまとめました。

これは、日本政策投資銀行が資本金10億円以上の企業、200社余りへの調査をもとに試算しました。

それによりますと、今年度、国内企業が計画している水素などの次世代エネルギーや、電気自動車といった脱炭素に関連した研究開発と設備投資は、それぞれ3兆円余りに上る見込みです。

さらに、脱炭素社会の実現を目指す2050年にかけては、研究開発費が年間3兆円から4兆円程度、設備投資は年間6兆円程度が必要になるとしています。

この結果、今後およそ30年で必要となる研究開発と設備投資の総額は、260兆円に上る見通しだとしています。

日本政策投資銀行の宮永径産業調査部長は「脱炭素には多額な投資が必要で、1社だけでは進まない。企業や業界の枠を超えた連携や資金的な支援が鍵になる」と話しています。

また、今年度の設備投資計画について、1700社余りを対象に調査した結果、電気自動車や半導体向けの投資が増えることから、昨年度の実績よりも26.8%増加し、感染拡大前の2019年度の水準に回復する見通しです。