新潟 大雨特別警報 福井 線状降水帯確認 各地で記録的な大雨に

新潟県では大雨の特別警報が発表され、経験したことがないような大雨となっています。土砂災害や川の増水による重大な災害の危険性が高い状態となっていて、少しでも安全な場所で過ごすようにしてください。北陸でも4日朝から断続的に猛烈な雨が降り、気象庁は福井県で線状降水帯が確認されたとして「顕著な大雨に関する情報」を発表して厳重な警戒を呼びかけています。

気象庁によりますと、東北や北陸付近に低気圧をともなった前線がのびている影響で新潟県や山形県では予想を上回る記録的な大雨となっています。

気象庁は、4日午前2時前に新潟県に大雨の特別警報を発表しました。

現在、特別警報が発表されているのは、新潟県の関川村、胎内市、です。

特別警報は5段階の警戒レベルのうち最も高いレベル5にあたる情報で、新潟県では数十年に一度のこれまで経験したことのないような大雨となっています。

土砂崩れや浸水、川の氾濫による重大な災害がすでに発生している可能性が極めて高い状況で、最大級の警戒が必要です。

また、山形県と新潟県村上市に出されていた特別警報は、大雨警報に切り替えられました。

これらの地域の大雨は峠を越えましたが、最上川上流で氾濫が発生するなどこれまでの雨で川の氾濫や土砂災害の危険性が非常に高まっているため厳重な警戒を続けてください。

この時間、北陸や福島県にも発達した雨雲が流れ込み、気象庁は福井県の嶺北で「線状降水帯」が確認され、非常に激しい雨が同じ場所に降り続いているとして「顕著な大雨に関する情報」を発表しました。

レーダーによる解析で
▽午前10時半までの1時間に石川県の小松市平野部付近と白山市白峰付近で、およそ100ミリ、
▽午前9時半までの1時間に福井県の大野市付近と勝山市付近でおよそ80ミリの猛烈な雨が降ったとみられます。

また、大雨が続いている新潟県では
▽関川村の下関で、午前2時過ぎまでの1時間に149ミリの猛烈な雨が降ったほか、
▽関川村や村上市、胎内市、阿賀町の付近では4日未明から明け方にかけて1時間に100ミリを超える猛烈な雨が降り続き、記録的短時間大雨情報が14回発表されました。

4日朝にかけての24時間の雨量は
▽新潟県関川村の下関で560ミリ、
▽新潟県村上市の高根で410ミリ、
▽福島県北塩原村の桧原で314.5ミリ、
▽山形県飯豊町の高峰で306.5ミリ、
といずれも観測史上最も多く、8月の平年1か月分から2か月分にあたる雨量となっています。

各地で川の水位が高い状態が続き、午前4時すぎには山形県を流れる最上川上流の、長井市の河井山の右岸付近で越水による氾濫が発生しました。

これまでの雨で石川県では氾濫の危険性が非常に高い「氾濫危険水位」を超えている川があります。

また、山形県と新潟県、福島県、石川県、富山県、福井県、それに岐阜県では土砂災害の危険性が非常に高まり土砂災害警戒情報が発表されている地域があります。

東北南部・北陸・新潟 夜にかけ非常に激しい雨おそれ

今後の見通しです。

東北南部や北陸、新潟県などでは今夜にかけて猛烈な雨や非常に激しい雨が降り、さらに雨量が増えるおそれがあります。

5日朝までの24時間に降る雨の量は、いずれも多いところで
▽新潟県を含む北陸で150ミリ
▽東北と関東甲信、近畿で100ミリ
と予想されています。

引き続き安全な場所に移動している場合は避難を続けてください。

すでに周囲が冠水している場合などは建物の2階以上に移動するなど、少しでも安全な場所で過ごすようにしてください。

山形県 警報切り替え後も引き続き厳重警戒を

山形県では大雨の特別警報が警報に切り替えられましたが、引き続き厳重な警戒が必要です。

過去には▽雨が弱まったりやんだりしてから数時間もたって土砂災害が発生して犠牲者が出たケースや、▽大雨の特別警報が解除されたあとに川の氾濫が発生して大きな被害となったケースがあります。

3年前、2019年の台風19号では、大雨の特別警報が解除されたあと、長野県の千曲川や宮城県の吉田川など複数の河川で氾濫が発生しました。このとき、大雨特別警報の解除をきっかけに自宅に戻り、その後、氾濫による浸水被害にあった人もいました。

山形県ではすでに最上川上流で氾濫が発生しているほか、水位が高い状態が続いている川があります。

山あいの広い範囲に降った雨が川に流れ込んで水位が上昇するのには時間がかかるため、今後、雨の降り方が弱まっても自治体の情報などをもとに川から離れた場所で避難を続けてください。

さらに、2018年の西日本豪雨では、天候が回復して復旧作業が進む中で広島県府中町を流れる榎川の上流で土石流が発生し、住宅に土砂が流れ込みました。

山形県などでは記録的な大雨となっているため大量の水を含んで地盤が緩くなっています。土の中の水はすぐには抜けず、少しの雨でも土砂災害が起きるおそれがあるため、崖や山の斜面など危険な場所には近づかず、厳重な警戒を続けてください。

なぜ大雨になったのか

「記録的短時間大雨情報」が相次いで発表され、線状降水帯の発生も次々と確認されるなど記録的大雨となった東北や新潟県。

なぜ、当初の予報を上回る大雨になったのか。

気象庁は7月末に沖縄に接近した台風6号から変わった熱帯低気圧から大量の湿った空気が供給されたことが背景にあると考えています。

台風6号は7月末に沖縄に接近したあと8月1日に東シナ海付近で熱帯低気圧に変わり、朝鮮半島付近を北上しました。

3日は日本海から東北地方にかけて前線がのびていますが気象庁はこの前線に向かって高気圧の縁をまわるように南から湿った空気が流れ込んだうえ、熱帯低気圧からも大量の暖かく湿った空気が供給されたことで、雨雲が次々と発達したとみられています。

気象庁によりますと、北日本では、来週前半も高気圧の縁をまわるように湿った空気が流れ込みやすく、日本海側を中心に降水量が増えるおそれがあります。

気象庁は現在大雨になっている地域は、土砂災害や川の氾濫に厳重に警戒するよう呼びかけるとともに、北日本では最新の気象情報にも注意するよう呼びかけています。

特別警報 崖や川の近くや低い土地での警戒すべき点は

特別警報は5段階の警戒レベルのうち最も高いレベル5にあたる情報で、土砂崩れや川の氾濫、浸水などによる重大な災害がすでに発生している可能性が極めて高い状況です。

何より安全な場所に避難して命を守ることが重要ですが、暗い夜間となり、周辺にでるのはすでに危険な状況になっている可能性があります。

崖や川の近く、低い土地での警戒すべき点です。

崖や山の斜面の近くの場合

土砂災害の危険性が高まっています。
近くに崖や山の斜面はないでしょうか。
雨が強まっていない場合は離れた頑丈な建物に避難してください。

ただ、周囲が暗い、浸水が始まっているなど危険な状況の場合は、近くや自宅の建物の少しでも高い階、さらに崖や斜面から離れた部屋に移動するなど少しでも安全な場所で身を守って下さい。

川の近くの場合

川の氾濫のおそれもあります。
川のすぐ近くにある家屋ではあふれた濁流に襲われると建物ごと壊される可能性があります。
離れた頑丈な建物の高い階へ避難することが何よりも重要です。

ただ、周囲が暗く浸水が始まっている場合は、少しでも高い階へ移動し、助かる可能性の高い行動をとって下さい。

低い土地も注意を

田んぼや畑の近くのほか、住宅地でも周囲より低い土地に住んでいる方は警戒が必要です。
急激に浸水の深さが増して被害に遭うおそれがあります。

見通しが悪い夜間に歩いて避難したり車で避難したりすると、側溝や用水路に落ちたり、車ごと流されたりする危険があり特に警戒が必要です。

見通しがよく浸水していない状況であればなるべく高い土地の安全な場所へ避難を、周囲の見通しが悪くすでに浸水が始まっているなど危険な状況であれば、近くの高い建物の上の階に移動するなど少しでも命の助かる可能性の高い方法をとって下さい。

山形 平年8月の一か月分の雨量 半日で降るような記録的大雨に

山形県では、平年の8月一か月分の雨量が半日で降るような記録的な大雨になっています。

山形県の置賜や新潟県の下越では今回、長時間の大雨になっていることから川の氾濫や浸水の被害に最大級の警戒が必要です。

中小河川の氾濫に警戒を

気象庁の危険度分布=キキクルでは中小河川の洪水の危険度は警戒レベル5に相当する「災害切迫」になっている川が多数あります。

特別警報の出ている自治体では洪水や土石流に最大級の警戒をしてください。

山間部の中小河川では、土砂が一気に流れ下る、土石流のおそれがあります。

土石流の危険のある渓流沿いでは木造家屋も押し流されるおそれがあります。

また、流木などによって川の水位が急上昇してあふれたり、流木によって家屋が被害を受ける可能性もあります。

大きな川の氾濫 警戒点

また、今回は山あいの広い範囲で大雨になっているため降った雨が大きな川に流れ込み、今後、水位が上昇するおそれがあります。

下流に当たる地域でも油断せず、自治体からの情報などに注意してください。

気象台と、河川を管理する国や県は、氾濫の危険性が非常に高くなっている川の流域に「氾濫警戒情報」や「氾濫危険情報」を共同で発表します。

水位が上がり氾濫の危険がある川には近づかず、気象台や自治体からの情報に注意して早めに避難することが必要です。

むやみな移動は危険 車移動は危ない

一方、すでに夜となり周りは暗くなっています。状況がわからない場合、むやみな移動は危険です。特に、車での移動は避けてください。

川が氾濫してしまった場合、国土交通省などによりますと、氾濫した水の流れは勢いが強く、水深が膝の高さほどまであると大人でも歩くのが困難になります。

車での移動も危険があります。
浸水の深さが▽10センチから30センチでブレーキ性能が低下するほか、▽30センチから50センチでエンジンが停止、▽50センチ以上は車が浮き、閉じ込められ、流される危険があるとされています。

すでに状況が悪化の場合は建物の2階以上に避難を

「土砂災害警戒情報」が発表されている地域で、山の斜面や渓流の近くなど危険な場所にいる方は、ためらわず早めに安全な場所や避難所に避難してください。
すでに状況が悪化している場合は建物の2階以上に避難してください。

土砂災害から身を守るために斜面の反対側の高い階の部屋に移動することも有効です。

川の近くや低い土地、斜面といった危険な場所にないマンションなど頑丈な建物で、高い階に住んでいる人は、自宅で避難生活する「在宅避難」も考えてください。ただ、周囲に不安があれば、ためらわず避難所に移動して下さい。