福島第一原発の処理水放出めぐり 日中が応酬 NPT再検討会議

NPT=核拡散防止条約の再検討会議に参加した中国の代表が、福島第一原子力発電所にたまる放射性物質を含む処理水を海に放出する計画をめぐり、日本の対応を非難したのに対して、日本側も反論を展開し、双方の代表が応酬を繰り広げました。

ニューヨークの国連本部で開かれているNPTの再検討会議では2日、中国外務省の傅聡軍縮局長が演説し、福島第一原子力発電所にたまるトリチウムなどの放射性物質を含む処理水を海に放出する計画に言及しました。

このなかで傅局長は「原子力の平和利用は、自然環境や人々の健康を犠牲にするものであってはならない。日本は処理の方法について、関係する国際機関などと協力し、近隣諸国や国際社会の懸念に真摯(しんし)に対応する必要がある」と述べ、日本の対応を非難しました。
これに対して、会議に参加した軍縮会議日本政府代表部の小笠原一郎大使は「放射性物質の濃度は規制の基準をはるかに下回っているし、IAEAや国際的な専門家が第三者として取り組みを検証してきた。日本政府は科学的根拠に基づき、透明性の高い形で今後も説明を継続する」と反論しました。

会議では今週後半以降、核軍縮など3つのテーマに分かれて協議が行われる予定ですが、このうち平和利用の会合では、処理水をめぐって中国が日本へのけん制を続ける可能性があり、協議が難航する事態も懸念されています。