ウクライナの穀物輸出再開 最初の船 経由地のトルコに到着

ウクライナの穀物輸出の再開に向けて、南部の港を出発した最初の船は、経由地のトルコに到着し3日、積み荷などの検査を受ける予定です。ゼレンスキー大統領は、今後も輸出が安定的に行われるよう国際社会に訴えました。

ウクライナでは、東部で戦況のこう着が伝えられる一方、南部ではウクライナ軍がアメリカから供与された高機動ロケット砲システム=ハイマースなどを活用して、支配地域の奪還を目指し、双方の攻防はさらに激しくなるとみられています。

一方、ロシア軍による封鎖で黒海に面するウクライナ南部の港から農産物の輸出が滞っている問題を巡っては、当事国のロシアとウクライナなどが輸出再開で合意したことを受けて、トウモロコシを積んだ最初の船が1日、ウクライナ南部の港を出発し、2日夜、経由地のトルコの沖合に到着しました。

このあと、ロシアとウクライナ、それに仲介役のトルコと国連が共同で、積み荷などの検査を行う予定で、検査が終われば、船は目的地のレバノンに向かう見通しです。

穀物輸出の再開を受けてウクライナのゼレンスキー大統領は2日、動画を公開し「われわれの目標は、安定して穀物の輸出ができるようになることだ。船が次々と港に到着し、荷物を積んで出て行くことが、われわれの農産物を求める人々の望みだ」と述べました。

また、穀物輸出の再開はウクライナの国内問題としても重要だと指摘しました。

そのうえで「農家や農業企業が、来年も種をまき、ウクライナが食料危機に陥らないようにするためにも必要なことだ」と述べ、今後も輸出が安定的に行われるよう国際社会に訴えました。

ゼレンスキー大統領 安定的輸出の継続を訴え

ウクライナのゼレンスキー大統領は、穀物を積んだ最初の船がトルコに到着したことを受けて2日、動画を公開し「われわれの目標は、安定して穀物の輸出ができるようになることだ。船が次々と港に到着し、荷物を積んで出て行くことが、われわれの農産物を求める人々の望みだ」と述べました。

また、穀物輸出の再開はウクライナの国内問題としても重要だと指摘しました。

そして「農家や農業企業が、来年も種をまき、ウクライナが食料危機に陥らないようにするためにも必要なことだ」と述べ、今後も輸出が安定的に行われるよう国際社会に訴えました。