大谷翔平 エンジェルス残留決定 大リーグのトレード期限終了

大リーグのトレード期限が2日に終了し、去就が注目されていた大谷翔平選手はエンジェルスに残留しました。

大リーグはアメリカ東部時間の2日午後6時、日本時間の3日午前7時が今シーズンのトレード期限で、最終日には上位進出をねらうチームが補強を進めて多くのトレードが成立しました。

こうした中、地区4位に低迷するエンジェルスは大谷選手をトレードに出してチームの再建にかじを切るかが注目されていましたが、大谷選手はチームに残留することが決まり、日本時間3日の試合も2番指名打者で出場します。

一方で、エンジェルスで先発ローテーションを担ってきたシンダーガード投手とレギュラー外野手のマーシュ選手がフィリーズに、抑えのイグレシアス投手がブレーブスに、それぞれトレードされました。

シンダーガード投手は2日の試合に先発予定でしたが、急きょスアレス投手が先発することになりました。

エンジェルスは主力選手をシーズン途中で放出し、かわりに若手選手を中心に獲得した形で、今後の巻き返しをはかります。

大谷選手はロッカールームでマーシュ選手などと別れのあいさつをし、ユニフォームに着替えて試合前の練習に向かっていました。

また、この夏のトレードで去就が注目されていたナショナルズのスラッガー、ソト選手はダルビッシュ有投手が所属するパドレスに移籍することになりました。

パドレスはここまでナショナルリーグ西部地区でドジャースに次ぐ2位につけていて、ソト選手に加えてブルワーズからセーブ数でリーグトップに立つ抑えのヘイダー投手も獲得するなどプレーオフに向けて積極的な補強を進めました。

エンジェルスGM「われわれは翔平のことが好き」

エンジェルスのミナシアンゼネラルマネージャーは2日、トレード期限終了後にエンジェルスタジアムで会見し、大谷選手のトレードの交渉について問われると「どの選手についても契約交渉については話すつもりはないが、われわれは翔平のことが好きで、彼もエンジェルスにいることを楽しんでいると思う」と話しました。

そのうえでトレード期限当日に主力選手3人を放出したことについては「タフなトレードだった。すばらしい選手たちをトレードに出すのは楽しくはないが、これが進むべき最善の道だと思った」と決断の理由を説明しました。

そして「これまで出場のチャンスがなかった選手たちも新たにチャンスを得ると思う。勝敗を見るかぎり、今シーズンはここまで思い描いたような結果が出ていないが、新しい力が加わってシーズンの残り2か月どのようなプレーを見せてくれるのか楽しみにしている」と話していました。

大谷残留でエンジェルスファンからは喜びの声

大谷選手の残留が決まり、エンジェルスの試合観戦のため本拠地のエンジェルスタジアムを訪れたファンからは喜びの声が聞かれました。

日本から来たという女性は「もしかしたらトレードされるとずっと言われていて、チームメイトのマーシュ選手がトレードになったというのを見て、トレード期限まではすごくどきどきしていた。トレードにならなかったのでほっとしているしきょうの試合を楽しみたい」と話していました。

グループで訪れていた現地のファンの女性たちは「大谷選手にチームを離れてほしくない。彼がチームにいることが私が試合を見に来る理由だ。今後もずっとチームにいてほしい。大谷選手をトレードしたらファンは怒るだろう」などと口々に話していました。

また、現地のファンの男性は「大谷選手をトレードするのは大きな間違い。チームは今勝てていないが、長期的に考えると彼がチームにいることが勝ちにつながる」と話していました。

ダルビッシュも大谷のトレードの話題に言及

パドレスのダルビッシュ投手は、チームがトレードでエンジェルスの大谷選手の獲得に乗り出していたとアメリカのメディアが伝えていたことについて「チームのみんなから大谷くんのことをけっこう聞かれていた。でも、自分は大谷くんが来るということはなかなか考えられなかった」と話していました。

エンジェルス 約78億円“節約”で資金に余裕も

エンジェルスは、トレード期限当日に年俸が高額だった2人の選手を放出して今後支払うはずだった年俸およそ78億円を“節約”し、今後の大谷選手との契約延長交渉に向けてこれまでよりは資金に余裕ができました。エンジェルスのミナシアンゼネラルマネージャーは「ことしのオフに競争力のあるチームを作る」と来シーズンの巻き返しを誓いました。

エンジェルスが放出を決断したシンダーガード投手は、先発ローテーションの一員として今シーズン1年契約でエンジェルスに加入し、チームではトラウト選手、レンドーン選手に次ぐ年俸およそ28億円でした。

また、抑えのイグレシアス投手は、昨シーズンのオフにエンジェルスと4年総額でおよそ77億円の大型契約を結んでいましたが、2人の今シーズンの残りの年俸とイグレシアス投手の来シーズン以降の年俸合わせておよそ78億円は移籍先の球団が払うことになりました。

エンジェルスは、ことしのトレード市場で「売り手」にまわったことで予算を“節約”した形で、来シーズン終了後にFA=フリーエージェントとなる大谷選手との契約延長交渉に向けてこれまでよりは資金に余裕ができました。

ただ、エンジェルスはいずれも現在けがで離脱中のトラウト選手が年俸およそ49億円、レンドーン選手が年俸およそ48億円と大リーグ全体で見ても2番目と3番目に高額で、トラウト選手は2030年、レンドーン選手とは2026年まで契約が残っています。

エンジェルスが大谷選手と長期契約を結ぼうとした場合、アメリカのメディアは大リーグ史上最高額の年俸になるとも伝えていて、エンジェルスとしては大谷選手との再契約のために少しでも予算を圧縮したいのが実情です。

一方、チーム力の向上には限られた予算の中で新たな補強も必要で、難しい課題に立ち向かうミナシアンゼネラルマネージャーは「勝たなければいけないという危機感はもちろんあるし、そのためにはいいメンバーをそろえる必要がある。スーパースターの脇を固める選手たちをそろえないといけない。ことしのオフに競争力のあるチームを作る」と話しました。