ウクライナ穀物船 目的地レバノンでは食料不足解消に期待の声

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻の影響で小麦などの穀物の供給不足に直面している中東レバノンでは、ウクライナ南部から穀物を積んだ最初の船が今週にも到着する見通しであることから、市民からは食料不足の解消に期待する声があがっています。

中東のレバノンは、小麦の輸入のおよそ7割をウクライナに依存していて、ロシアによる軍事侵攻の影響で、小麦などの穀物の供給不足に直面しています。

主食のパンの価格は2倍以上に高騰したほか、首都ベイルート市内にあるスーパーでは、パンの棚がほとんど空の状態になっていて、市民生活が圧迫されています。

こうした中でウクライナ南部の港を出港した最初の貨物船が今週中にもレバノンの港に着く見通しとなっていて、市民からは小麦を含む穀物の輸入再開で食料不足が解消されるのではと期待する声があがっています。

妻と買い物に来ていた40代の男性は「すべての食品が高騰しているがニュースで輸出が再開されたと聞いて本当にうれしい。ウクライナ情勢が解決すればレバノンの状況も改善すると信じている」と話していました。

また、別の60代の男性は「パンはどこに行っても売り切れている。朝早くから店に並ばないとパンを買うことができない。状況が改善すると願っている」と話していました。