小笠原諸島 西之島で昆虫発見 大規模噴火でも生き残ったか

大規模な噴火により生物がいなくなったと見られていた小笠原諸島の西之島で、海鳥の死骸から噴火前に島に生息していた昆虫が付着しているのが環境省の調査で見つかりました。調査した専門家は噴火後も生き残っていた生物がいたとみて詳しく調べることにしています。

小笠原諸島の父島の西、およそ130キロにある西之島では平成25年から噴火活動が活発になり、3年ほど前の大規模な噴火で島全体が溶岩や火山灰に覆われ、生物はいなくなったと見られていましたが、環境省は噴火後の生態系を調べるため、専門家とともにドローンなどを使って陸地や周辺の海域で生態調査を行っています。

先月行った調査結果が公表され、それによりますと、海岸沿いの陸地で見つかった海鳥の死骸から「トビカツオブシムシ」や「ヤニイロハサミムシ」という噴火前に島に生息していた昆虫が確認されたということで、調査に同行した専門家は噴火の影響を大きく受けた中でも死滅せずに少数が生き残り、次第に分布を拡大させているのではないかと指摘しています。

さらに陸地では5種類の海鳥の繁殖が確認され、このうち「クロアジサシ」は去年はほとんど卵をかえすことができませんでしたが、ことしは多くのひなが確認されたということです。

また、海域ではイソギンチャクやテッポウエビの仲間など、去年の調査では見つからなかった新たな生物が確認された一方、噴火前には生息していたとみられる大型の藻などは依然として見つからず、専門家は溶岩などの影響で陸地からの栄養が乏しいことを指摘しています。

環境省は今回採取した生物を詳しく調べるとともに、今後も調査や分析を続けることにしています。