福岡大学病院で120人以上が出勤できず 2つの病棟を閉鎖

福岡市の福岡大学病院で120人以上の医療スタッフが新型コロナウイルスの濃厚接触者になるなどして出勤できなくなり、2つの病棟を閉鎖していることが分かりました。感染拡大が続く中、医療の提供にも影響が出ています。

新型コロナウイルスの重点医療機関に指定されている福岡市城南区の福岡大学病院によりますと、病院に勤めている医師や看護師らの医療スタッフおよそ1900人のうち本人が新型コロナに感染したり、家族が感染するなど濃厚接触者になったりして120人以上が出勤できなくなっているということです。

これを受けて、病院は十分な医療を提供できないとして1日までに一般の患者を受け入れている院内の2つの病棟を閉鎖することを決めました。

閉鎖した病棟に入院していた患者については別の病棟に移動させて治療を続けていますが、新たな入院患者の受け入れを一部制限しているということです。

福岡大学病院の石倉宏恭救命救急センター長はNHKの取材に対して「医療の需要と提供のバランスが崩れてしまい、病棟を閉鎖しなくては回らなくなってしまった。感染が収まらないかぎりはこうした状況から回復するのは難しい」と話しています。