袴田事件 再審協議で証人尋問 争点の“血痕の色”見解分かれる

いわゆる「袴田事件」の再審・裁判のやり直しに関する協議で、検察側が申請した法医学の専門家の証人尋問が、東京高等裁判所で行われました。争点となっている血痕の色について、検察の主張に沿う証言をし、弁護側の証人とは異なる見解を示したということです。

袴田巌さん(86)は、昭和41年に今の静岡市清水区で一家4人が殺害された事件で死刑が確定しましたが、無実を訴えて再審を求めています。

東京高裁で1日開かれた三者協議では、検察が申請した法医学の専門家2人への、証人尋問が非公開で行われました。

高裁の協議では、現場近くのみそタンクから発見された犯人のものとされる、衣類についた血痕の色の変化が最大の争点となっていて、弁護側が「時間がたつと赤みはなくなる」として、証拠はねつ造だと主張しています。

一方、検察は、時間が経過しても血痕に赤みが残る可能性はあると主張しています。

弁護団によりますと、法医学者は弁護側が提出した鑑定書について、血液の赤みが失われるメカニズムは否定しなかった一方、実験の結果は「血液」についてで、布に血液が付いた「血痕」でも当てはまるか疑問だと証言したということです。

間光洋弁護士は「血痕の色の変化について、化学的な説明は具体的にはなかった。前回の弁護側の証人は赤みが残らないことを化学的に説明しているので、裁判所にも届いていると信じている」と話していました。