イラク 新首相候補に反発のデモ隊が議会を占拠 120人以上けが

中東のイラクで新たな首相候補に反発するデモ隊が議会を占拠し、治安当局と衝突して120人以上がけがをするなど、政治の混乱が一層、深まる事態になっています。

イラク国営テレビによりますと、30日、首都バグダッドにある議会の建物に数千人規模のデモ隊が押し入って議場を占拠しました。

保健省によりますと、治安当局との衝突で、双方合わせて120人以上がけがをしたということです。

議会に押し入ったのはイラクで多数派を占めるイスラム教シーア派の指導者、サドル師の支持者らです。

サドル師の率いる政党連合は去年10月に行われた国民議会選挙で最大会派となりましたが、連立交渉に行き詰まって新たな首相や大統領を選出できず、先月、所属する議員70人余りが一斉に辞職しました。

それに伴う繰り上げ当選によって議会で多数派となった同じシーア派の別の勢力が新たな首相候補を決めたところ、サドル師の支持者らが反発していました。

イラクでは▼サドル師の勢力が隣国イランの影響力を排除すべきだと主張しているのに対し、▼議会で多数派となった勢力はイランとの関係を重視していて、シーア派の大国、イランとの距離の取り方をめぐる対立が政治の混乱につながっています。