ウクライナから避難 親子三世代が執筆 ウクライナ語会話集出版

日本人との言語の壁をなくそうと、ウクライナから避難してきた女性が息子や孫とともに執筆した、ウクライナ語の会話集が出版されました。

この会話集は、ウクライナの港湾都市、オデーサの国立大学の日本語教師で、ことし4月に避難してきたビクトリア・ミグダリスカさん(78)と、その息子で、京都で大学教授をしているウラディーミル・ミグダリスキーさん(50)、それに18歳の孫が親子三世代で執筆しました。

会話集は持ち運びのしやすいA5サイズで、簡単なあいさつをはじめ、日常会話でよく使う表現など、およそ500フレーズが掲載されています。

それぞれのフレーズが日本語とウクライナ語で記されているほか、発音を確認できるようローマ字も添えられているのが特徴です。

ミグダリスカさんたちは日本国内の通訳が不足しているほか、ウクライナ人向けの日本語の教材も少ないことなどから、指をさしても使える会話集づくりに取り組んだということです。

ミグダリスカさんは「役に立つ、必要とされるということが私の力のもとになります。避難民の受け入れに協力している自治体やボランティアの人たちにとっても、短期間で実用的なウクライナ語の習得に役立つと信じています」と話していました。

この会話集は全国の書店などで販売され、売り上げの一部は避難した人たちの支援活動にあてられるということです。