東京都 人の移動増える8月21日まで「特別期間」感染防止徹底を

新型コロナウイルスの爆発的な感染拡大が続くなか、東京都は、夏休みやお盆などで人の移動が増えるとして、来月21日までを特別期間に定め、帰省などで重症化リスクの高い高齢者と面会する際は、事前に検査を受けるなど、感染防止対策を一層徹底するよう呼びかけています。

東京都内の28日の感染確認は4万人を超えて過去最多となり、爆発的な感染拡大が続いています。

こうした中、小池知事は29日の定例会見で、これから夏休みやお盆などで人の移動が増えることから「来月21日までを『自分、そして大切な人を守る特別期間』として、感染防止対策の一層の徹底をしていただきたい」と呼びかけました。

そのうえで、
▽イベントなどに参加する場合は、主催者が求める感染対策にしたがって対応することや、
▽プールや海水浴では、人との距離を確保すること、
▽バーベキューなどでは、飲食時以外ではマスクをし、大声は控え、長時間の会食はできるだけ控えることなどを求めました。

また、帰省などで重症化リスクの高い高齢者や基礎疾患がある人と会う場合には、
▽事前に検査を受けるほか、
▽できるだけオンラインでの面会を活用してほしいなどとしています。

このほか、
▽エアコン使用中でも、こまめに換気をするとともに、
▽感染して自宅で療養する場合に備えて、食料品や日用品、市販の薬をいつもより多めに備蓄しておくよう呼びかけています。

小池知事は「旅行などで都県の境をまたがないようにとは今回は求めていない。これまで行政も都民も経験を積んできたので、マスクや換気、ワクチンの3つのキーワードを守って、感染を抑え込んでいただきたい」と話しています。

東京都 新型コロナの対応

東京都は、自身の状態に応じて、検査や受診をしてほしいと呼びかけています。

帰省や旅行で感染の不安がある人は

都は、夏休みなどで帰省や旅行で都や県をまたぐ移動をする人が増えることから、無料で抗原検査が受けられる臨時の検査会場を、都内の主要な駅など6か所に、8月5日から18日までの毎日、設置します。

会場は、
▽東京駅
▽品川駅
▽上野駅
▽池袋駅
▽新宿駅
▽バスタ新宿
の6か所で、時間は午前8時から午後8時までです。

検査を受けると、15分から20分で結果がわかるということです。

このほか、現在、都内の薬局など、およそ1200か所で継続している無料のPCR検査や抗原検査も引き続き実施しています。

濃厚接触者や症状のある人は

医療機関のひっ迫を緩和するため、都は、濃厚接触者に加え、8月1日からは、発熱などの症状がある人に無料で検査キットを配布します。

希望する人は、みずからウェブサイトで申し込むと、自宅に配送される仕組みで、午前中に申し込むと翌日に届けられるということです。

都は、1日当たり最大12万キットを用意する方針で、8月1日から、まずは感染者の割合が多い20代の申し込みを受け付け、対象を順次、広げていくとしています。

自主検査で陽性が判明したら

都は、自宅などで行った自主的な検査で陽性が判明した人の発生届を、医療機関に代わって提出する「陽性者登録センター」を、8月3日に新たに設置します。

感染拡大に伴って生じている医療機関の過度な負担を軽減させるためで、自主検査で陽性が判明した人が、みずからウェブサイトで申請すると、センターの医師が保健所に発生届を提出する仕組みです。

その後、都の「自宅療養サポートセンター」=「うちさぽ東京」が健康観察などをサポートします。

この取り組みは、8月3日から、20代で重症化リスクがない人を対象に始め、順次、拡大することにしています。

症状があり医療機関にかかりたい人は

都は、東京都発熱相談センターで、症状や受診する医療機関に関する相談を受け付けています。

【症状などについて、看護師や保健師が対応する番号】
▽03‐6258-5780
▽03-5320-4592

【医療機関の案内を希望する人向けの相談番号】
▽03-6732-8864

8月1日の午前9時からは、新たに2つの番号を追加し、
▽03-6630ー3710
▽03-6636ー8900
でも対応します。

いずれの番号でも毎日24時間、応じます。

都は、第6波のピーク時の倍以上となる最大700回線まで増やし、これらの5つの番号で対応していくことにしています。

このほか、都のホームページにも、新型コロナの診療を行う医療機関を紹介していて、活用を呼びかけています。