ウクライナ大統領 顧問 “ロシア軍に第2の発電所制圧された”

ロシア軍は、ウクライナの東部や南部でインフラなどへの攻撃を続けています。一方ウクライナ側も、南部ヘルソン州で、ロシア軍が補給路として使っていたとみられる橋を攻撃するなど反撃に出ていて、戦闘は各地で激しさを増しています。

ロシア軍は、全域の掌握をねらう東部ドネツク州や南部の各地で攻撃を続けています。

ウクライナ大統領府で顧問を務めるアレストビッチ氏は27日、ドネツク州にあるウクライナ第2のブフレヒルシク発電所が、ロシア軍に制圧されたと発表しました。

ドネツク州のキリレンコ知事がSNSで明らかにしたところによりますと、州内では、27日の攻撃で市民5人が死亡し、8人がけがをしたということで、市民の犠牲者が増え続けています。

また、ウクライナのベレシチュク副首相は28日、SNSで「敵は意図的に民間のインフラを破壊し続けている。ガスや電気、水の供給に問題があるかもしれない」と述べたうえで、ドネツク州の市民に対し、避難するよう呼びかけました。

一方、ウクライナ側も、ロシアが掌握したとする南部のヘルソン州で、このところ反撃を強めています。

ウクライナメディアによりますと、ゼレンスキー大統領は27日、ロシア軍が支配地域への補給路として使っていたとみられる、アントニウスキー橋を攻撃したと明らかにしました。

これについて、戦況を分析しているイギリス国防省は、橋は使用できなくなった可能性が高いと指摘し「ヘルソンは、ほかの占領地から事実上切り離されている。この損失は、占領を成功させようとするロシアにとって大きな障害になるだろう」と述べました。

ウクライナ軍は、ヘルソン州の奪還を目指して反撃を強めていて、南部でも戦闘が激しさを増しています。