「サル痘」患者 2人目確認 都内滞在の北中米に住む30代男性

欧米などを中心に報告が相次いでいる「サル痘」に、東京都内に滞在している、北中米に住む30代の男性が感染していることが確認されました。国内でサル痘の患者が確認されたのは、今月25日の1人目に続いて2人目となります。

感染が確認されたのは北中米に住む30代の男性です。

東京都は国籍を明らかにしていません。

厚生労働省によりますと、男性は頭痛や筋肉痛、けん怠感、それに口の中に発疹の症状があって27日、医療機関を受診し都の検査を受けて28日、サル痘への感染が確認されたということです。

日本国内でサル痘の患者が確認されたのは2人目です。

現在は、都内の医療機関に入院していて、容体は安定しているということです。

男性は今月下旬に北中米から日本に入国していますが、海外に滞在中から症状があり、現地で感染した可能性があるということです。

また、今月25日に確認された国内で1人目となった患者との接触はないということです。

厚生労働省は自治体と協力して、感染ルートや国内で接触した人がいないかなどを調べています。

WHO=世界保健機関によりますと、これまでに欧米などの75の国と地域で1万6000人余りのサル痘の患者が確認され、WHOは「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言しています。

磯崎官房副長官「引き続き対策を徹底」

磯崎官房副長官は午後の記者会見で「サル痘については、すでにサーベイランスを強化しており水際対策についても、出入国者に対する情報提供や注意喚起を行い、海外からの入国者に対しては、到着時に体調が悪い場合は検疫官への申告を促している。引き続き、こうした対策を徹底していくことが必要だ」と述べました。

また、記者団が患者に対する偏見などにどう対応するか質問したのに対し「対策会議の確認事項でも、偏見や差別を助長しないよう、国民に対して適切な情報提供を行うこととされた。今後も人権に配慮した適切な対応ができるよう、正確な情報発信に努めたい」と述べました。