米国務長官 “ロシア外相と近く電話会談” 軍事侵攻後初

アメリカのブリンケン国務長官は、ロシアのラブロフ外相と近く、電話で会談すると明らかにし、ロシア側に拘束されているアメリカ人の解放などを求めるとしています。
両国の外相が会談すれば、ことし2月にロシアによるウクライナへの軍事侵攻が始まって以降、初めてです。

アメリカのブリンケン国務長官は27日、首都ワシントンで記者会見を開き、「ロシアのラブロフ外相と近日中に話すことになる」と述べ、近く、電話で会談すると明らかにしました。

そのうえで「アメリカ人の解放について取り上げる。不当に拘束された人たちだ」と述べ、▽ロシアで違法薬物を所持していたとしてことし2月に拘束されたアメリカの女子プロバスケットボールの選手と、▽スパイ活動をしていたとして4年前に拘束された元海兵隊員の男性の解放に向けて話し合うとしています。

また、ブリンケン長官は、ロシア軍による封鎖で黒海に面するウクライナの港から小麦などの輸出が滞っている問題についても取り上げる考えを明らかにしました。

一方、ロシア外務省は、国営の通信社に対して「何の照会もない」と述べ会談を巡ってアメリカ側からの接触はないとしています。

アメリカとロシアの外相が会談すれば、ことし2月にロシアによるウクライナへの軍事侵攻が始まって以降、初めてで、協議の内容が注目されます。