自閉症の支援団体 “中学生を拘束し施設に監禁” で非難の声明

福岡県久留米市で障害児福祉施設などを運営するNPO法人の理事長らが、中学生を拘束し施設に監禁したなどとして逮捕された事件を受けて、全日本自閉症支援者協会が声明を出し、事件を非難するとともに強度行動障害がある人への丁寧な支援と人権や意思の尊重を訴えました。

久留米市で障害児福祉施設などを運営する福岡市のNPO法人「さるく」の理事長、坂上慎一容疑者(57)ら2人が14歳の中学生の手足を縛って拘束し施設に連れて行ったなどとして監禁などの疑いで今月20日に逮捕され、警察は施設側が知的障害や自閉症の子どもを積極的に受け入れていたとみて、実態の解明を進めています。
自分を傷つけたり他人に暴力を振るったりするなどの行動を起こす強度行動障害がある人を支援する全日本自閉症支援者協会は、事件を受けて声明を発表しました。

この中で協会は、逮捕された理事長らが「療育」と称して家族と私的な契約を結んで行っていた身体拘束や暴力的な行為に強く抗議するとしたうえで、事件の背景には支援を提供する福祉・医療・教育機関や人材教育それに同居家族への対応の不十分さがあると述べています。

そのうえで、強度行動障害がある人には生涯にわたり日常生活全般に丁寧な支援が求められ、今回の事件のようなゆがんだ介入方法が広まり、地域の福祉機関などが地道に支援を継続している取り組みに混乱を来すことは許されないとしています。

また、一時的な身体拘束などが必要な場合でも専門家の議論や法的合理性が前提で、本人の人権や意思が軽んじられることはあってはならないと訴えています。