ゼレンスキー大統領 “輸出再開のためトルコと国連は役割を”

ウクライナのゼレンスキー大統領は、黒海の港からの小麦などの輸出について、今週から一部で再開するためにはロシア側が合意を守るよう、トルコと国連が役割を果たすべきだと強調しました。

ウクライナ政府は25日、黒海に面した港からの小麦などの輸出について、早ければ今週中にも一部で再開し、今後2週間で3つの港すべてで再開できるよう準備を進めていると明らかにしています。

これについて、ウクライナのゼレンスキー大統領は25日、首都キーウで開いた記者会見で、黒海の港からの小麦などの輸出について「穀物を輸出する船の安全については、トルコと国連が検討することになっている。われわれは必ず輸出を再開する」と述べ、ロシア側が合意を守るようトルコと国連が役割を果たすべきだと強調しました。

イギリス国防省は、26日に発表した戦況分析の中で、農作物の輸出再開に向けて合意した翌日にロシアが南部オデーサの港湾施設を巡航ミサイルで攻撃したのは、ウクライナ軍の艦艇と対艦ミサイルの保管庫だと主張したことについて、「そのようなものがあったという証拠はない」と指摘しました。

そのうえで、ロシアのオデーサ攻略に向けた計画は、ウクライナの対艦ミサイルによって大きく損なわれているとして「ロシアは引き続き、ウクライナの対艦ミサイルの能力を低下させ、破壊することを優先するだろう」と分析しています。