沖縄の「入院待機ステーション」 病床数上回る感染者が療養

沖縄県で新型コロナウイルスの爆発的な感染拡大が続く中、入院できる病院がすぐに見つからない人を一時的に受け入れる「入院待機ステーション」では、用意された病床数を上回る感染者が療養していることが県や関係者への取材で分かりました。

県は、ことし4月から入院できる病院がすぐに見つからない人を一時的に受け入れる那覇市内の「入院待機ステーション」に25床を用意しました。

しかし、県内では入院が必要な感染者が増加する一方、感染するなどして勤務できなくなっている医療従事者が急増し、入院先の調整が難しい状況になっていることから「入院待機ステーション」は数日前から満床となり、25日現在で病床数を上回る34人が療養していることが県や関係者への取材で分かりました。

NHKが入手した25日に施設内を撮影した写真では、通路などにもベッドが置かれ、防護服を着用した医療従事者が患者の対応に当たっている様子が捉えられています。

県の対策本部で入院調整を担う医師によりますと、この施設での療養期間はほとんどが一日程度でしたが、今月に入って入院を制限する病院が相次ぐ中、1週間以上にわたって滞在せざるをえないケースも出ているということです。

また施設では今月、療養していた患者1人が亡くなっています。

施設には、国から最大30人の看護師が派遣される方向で調整が進められていますが、医療従事者の不足が改善されないかぎり入院調整が困難な状況はしばらく続く見通しです。