ウクライナ “ロシア軍が拷問殺害した場所” 報道陣に公開

ロシアによるウクライナ侵攻で、多くの市民が殺害されているのが見つかった首都キーウ近郊のブチャで、地下室でロシア軍が市民を拷問し、殺害したとされる場所が報道陣に公開されました。

首都キーウ近郊のブチャでは、3月下旬にロシア軍が撤退し、地元当局によりますとその後、これまでに少なくとも426人の遺体が見つかっています。

このうち、市内のキャンプ場では、ロシア軍が市民を拷問し、殺害したとされる地下室が見つかったとして、25日、報道陣に公開されました。
ウクライナ当局の説明によりますと、地下室は以前、倉庫として使われていたということで、コンクリートの壁で仕切られていて、入り口に最も近い部屋で若い男性3人の遺体が見つかったということです。

地下室の壁には、複数の弾痕のようなものが残っていました。
地下室を案内したウクライナ軍兵士は、「ロシア軍は兵士や警察官などがどこにいるかといった情報を得るために人々を拷問し殴ったと思われる」と話していました。

OSCE=ヨーロッパ安全保障協力機構の報告書では、ブチャにあるキャンプ場でロシア軍が水責めなどの拷問を行い、全身にやけどや傷がある複数の遺体が見つかったとしています。

ブチャのスコレクシカリブツカ副市長は、「殺害された市民のことを国際社会に訴え、私たちの町で殺害を行ったすべての者を特定し、裁きを与えたいと思っている」と話していました。