宮城 女川町 12年ぶり「おながわみなと祭り」海上獅子舞も復活

東日本大震災による港の被災と新型コロナウイルスの影響で開催が見送られていた宮城県女川町の「おながわみなと祭り」が24日、12年ぶりに行われました。

この祭りは、海に感謝し産業発展を願うため昭和32年に始まった町内最大のイベントで、東日本大震災後は港の工事のため行われず、去年とおととしは感染拡大の影響で開催が見送られていました。

12年ぶりの開催となった24日は、会場の入り口で検温や消毒などが行われたあと開会式が開かれ、集まった人たちは震災の犠牲者に黙とうをささげました。
このあと、女川湾を舞台に行われた祭りの目玉の「海上獅子舞」では、色鮮やかな大漁旗で彩られた10隻の漁船が次々に岸壁に着き、お囃子に合わせて船上で踊っていた獅子が上陸して会場を盛り上げました。

港近くの実家が津波で被災し高台に移り住んだという30代の男性は、「久しぶりににぎわっている様子を見てうれしく思います。これからもにぎわいある町になってほしいです」と話していました。

おながわみなと祭り協賛会の高橋正典会長は「ことしこそは開催しようと動いてきました。亡くなった方への鎮魂の思いが伝わればうれしいです」と話していました。