“この夏は思い切って帰省を見直して” 仙台市医師会長

新型コロナウイルスの感染が急拡大していることについて、仙台市医師会の安藤健二郎会長は、高齢者の感染リスクを減らすためにもこの夏はふるさとへの帰省を見直してほしいとしています。

宮城県内では、新型コロナの一日の感染確認の発表が21日まで2日続けて2000人を超え、かつてないペースで感染が急拡大しています。

仙台市医師会の安藤会長は21日、NHKの取材に応じ「連休明けの今月19日には、私がいる診療所の発熱外来に受診の電話が急増した。PCR検査を24人に対して行ったところ、このうち19人が陽性だった。ほかの診療所も同じような状況だと聞いている」と述べました。

さらに「県全体で見ても一日40人が入院していて、このままのペースでは、用意している病床がすぐにいっぱいになる。一方、看護スタッフが家庭内の感染などで自宅待機となっていて、病床を増やすにも非常に苦労している」と述べ、ひっ迫している医療現場の実態を明かしました。

『第7波』ともいわれる今回の感染の特徴については「感染拡大のスピードが非常に速く、特に子どもから家庭内で感染が広がって、家族全員が陽性になるケースが多いと感じる」と分析していました。

そのうえで、安藤会長は「まだまだ感染者数は増えるとみられる。これから夏休みの本番になるが、若い世代が感染に気付かずに帰省し、重症化リスクの高い高齢者に感染させることが非常に怖い。帰省を迷っている方は、今回は思い切って帰省を見合わせてほしい」と述べ、高齢者の感染リスクを減らすためにもこの夏はふるさとへの帰省を見直してほしいとしています。

また、家庭内で感染を防ぐことも重要だとして、家でもマスクを着用し、気温が高くても窓を開けて換気を行うなど、感染対策を徹底してほしいと呼びかけました。