東京都 小池知事「きょうも過去にない最大の陽性者」

東京都の小池知事は記者会見で「きょうも過去にない最大の陽性者を出している」と述べ、新型コロナウイルスの都内の新たな感染確認が21日に続き、22日も過去最多となることを明らかにしました。

都内では21日、初めて3万人を超える3万1878人の感染が確認され急速な感染拡大が続いています。

一方、都によりますと、人工呼吸器かECMO=人工心肺装置を使っている重症の患者は速報値で14人でしたが、その後、午後5時前の発表では21日と同じ15人でした。

小池知事は記者会見で「都としては命を守ることを最優先の項目に挙げ、そのために何をしていくかを順番に重点化して行っている。そのためには重症者を出さず抑えていく」と述べました。

小池知事 “行動制限” 状況注視する考え

東京都内では、新型コロナウイルスの感染が確認された人が21日に初めて3万人を超えたのに続き、22日はさらに増えて3万4995人となり、2日連続で過去最多となりました。

小池知事は記者会見で、記者団から「行動制限は行わないのか」と質問されたのに対し「都としては命を守ることを最優先の項目に挙げ、そのために何をしていくのか順番に重点化して行っている」と述べました。

そのうえで「感染状況や病床使用率などをモニタリングし、国や専門家の意見なども踏まえて、必要な対策を先手先手で行っていきたい」と述べ、状況を注視する考えを示しました。

そして「ウイルスを跳ね返す『ワクチン』、追い出す『換気』、近づけない『マスク』の3つをお願いしたい。皆様の命を守るために医療提供体制を強化していく」と述べました。

都が医療機関に「抗原検査キット」配布へ

都によりますと、新型コロナウイルスの急激な感染の拡大を受けて、都内の医療機関には診察を希望する人が集中していて、一部で検査キットが不足しているということです。このため都は緊急的な対応として、都が確保している「抗原検査キット」を医療機関に配布することになりました。

まずは23日、200の医療機関に届けるということです。

都の在庫は、もともと、無症状の濃厚接触者を対象に一日当たり5万人を上限に配布するために確保しているもので、都は、業者から十分な量を調達できているため、医療機関への配布との両立は可能だとしています。

都は、来週以降も医療機関に聞き取りを行って、必要があれば順次配布していくということです。

小池知事は「しっかりとニーズに応えられるよう対応していきたい」としています。