ワクチン4回目接種 きょうから医療従事者などに対象拡大

新型コロナウイルスワクチンの4回目の接種について、厚生労働省は現在60歳以上などに限定している対象者を、22日から医療従事者や介護職員などにも拡大することを決めました。

4回目接種は重症化を防ぐ効果が期待されている一方で、対象者は60歳以上の人と、18歳以上の基礎疾患のある人か医師が「重症化リスクが高い」と判断した人に限定されています。

感染の急拡大を受けて厚生労働省は専門家でつくる分科会を開き、医療機関や高齢者施設で集団感染が発生するのを防ぐために、4回目接種の対象者を拡大する方針を示しました。

具体的には18歳以上で、重症化リスクが高い人に接する機会が多い医師や看護師などの医療従事者のほか、高齢者施設や障害者施設などで働く職員を新たに対象にするということです。

分科会では了承され、厚生労働省は22日から4回目接種の対象者を拡大することにしています。

新たな対象者は医療従事者と介護職員だけで合わせておよそ800万人に上る見込みだということです。

また、オミクロン株に対して高い効果が出るよう改良されたワクチンが、ことしの秋にも実用化される可能性があるとして、厚生労働省は重症化リスクのある高齢者などで、従来のワクチンを2回以上接種した人は、接種できるよう準備を始める方針も示しました。

すでに4回接種した人には5回目として接種してもらうことを想定しているということです。

新たな対象者は

厚生労働省によりますと、新たに4回目接種の対象になる「医療従事者」には、医師や看護師のほか、患者を搬送する救急隊員や薬局の薬剤師、助産所の職員、それに患者と接する機会が多い自治体の職員などが含まれます。

また、「介護職員」には特別養護老人ホームやデイサービスなどの高齢者施設で働く人のほか、訪問介護のヘルパーなども含まれるとしています。

接種券を郵送するかは自治体によって対応が異なるということです。

3回接種終了 全人口の62.4%(21日公表)

総理大臣官邸のホームページによりますと、国内で新型コロナウイルスワクチンを3回接種した人は、21日の公表時点で7900万5135人で、全人口の62.4%となっています。

年代別の接種率は、今月19日時点で、
▽12歳から19歳が32.4%
▽20代は46.9%
▽30代は50.7%
▽40代は59.5%
▽50代は76.9%
▽60歳から64歳は83.3%
▽65歳から69歳は82.6%
▽70代は90.8%
▽80代と90代がいずれも94.5%
▽100歳以上は91.4%

▽1回目の接種を受けた人は、21日の公表時点で1億382万6250人で、全人口の82%
▽2回目を接種した人は1億246万2267人で、全人口の80.9%となっています。

このうち、5歳から11歳の子どもを対象にしたワクチンで、
▽1回目の接種を受けた人は142万400人で、全体の19.2%
▽2回目の接種を受けた人は131万7436人で、全体の17.8%です。

また、4回目の接種を受けた人は全国で597万5813人です。

このうち、60歳以上は583万1927人で、3回目の接種から5か月たって対象となった人の35.5%となっています。

実際は、これ以上に接種が進んでいる可能性があり、後日、接種人数が修正されることがあります。

ノババックス開発ワクチン 対象を12歳以上に拡大

厚生労働省の分科会では、アメリカの製薬会社ノババックスが開発した新型コロナウイルスワクチンについて、対象年齢を現在の18歳以上から12歳以上に拡大することも了承されました。