大相撲 複数の部屋で新型コロナ感染 力士休場相次ぐ

日本相撲協会は、芝田山部屋、片男波部屋、伊勢ノ海部屋で新型コロナウイルスの感染が確認されたため、所属する力士が名古屋場所13日目の22日から休場すると発表しました。
新型コロナの感染に伴い場所中に力士が途中休場するのは7日連続です。

日本相撲協会によりますと、芝田山部屋、片男波部屋、伊勢ノ海部屋の3つの部屋で、新型コロナウイルスの検査で陽性者が確認され、各部屋に所属する力士は名古屋場所13日目の22日からすべて休場となりました。

このうち、片男波部屋に所属する37歳の平幕 玉鷲は、平成16年に初土俵を踏んで以来18年余り一度も休場しておらず、今回が初めての休場となります。

玉鷲は、21日までに初土俵からの通算の連続出場の記録を歴代4位となる1448回としていますが、日本相撲協会の関係者は、今回の休場は新型コロナの影響によるものでみずからの意思ではないことなどから、連続出場は続く見込みだとしています。

また、伊勢ノ海部屋では21日まで8勝4敗と勝ち越していた平幕の錦木が休場することになりました。

13日目の22日、錦木と対戦する予定だった逸ノ城と、玉鷲と対戦する予定だった宇良は、不戦勝となります。

名古屋場所の場所中に新型コロナの感染に伴い力士が途中休場するのは7日連続です。

追手風部屋でも感染確認 中入り後の7取組が「不戦」に

また追手風部屋の平幕 遠藤が新型コロナウイルスに感染したことが確認され、部屋に所属する関脇 大栄翔や平幕 翔猿などの力士が名古屋場所13日目の22日から休場となりました。新型コロナの影響で22日は4つの部屋の力士が休場となり、中入り後の18の取組のうち7つが「不戦」となる異例の事態となりました。

日本相撲協会は22日午後、前頭5枚目の遠藤に発熱の症状があり、新型コロナウイルスの検査で陽性が判明したと発表しました。

追手風部屋には関脇 大栄翔、平幕の翔猿、剣翔、大奄美、そして十両の大翔鵬など19人の力士が所属していますが、すでに取組を終えた力士を除き13日目の22日から休場となりました。

また、これらの力士と対戦予定だった平幕の碧山、宝富士、佐田の海、錦富士、それに十両の水戸龍はそれぞれ不戦勝になります。

このほか22日午前中に芝田山部屋、片男波部屋、伊勢ノ海部屋の3つの部屋で陽性が判明し、ベテランの玉鷲や今場所好調の錦木が休場となっています。

その結果13日目の中入り後の18の取組のうち7つが「不戦」となる異例の事態となりました。

名古屋場所の場所中に新型コロナの感染に伴い力士が途中休場するのは7日連続です。

芝田山広報部長「厳しく対策も それだけ感染力が強い」

みずからの部屋でも感染者が出た元横綱 大乃国の芝田山広報部長は「重症者はそんなに出ていない。かなり厳しく対策をとっていたが、それだけ感染力が強いということ。地域の保健所に相談して指示をあおぎたい」としています。

感染拡大歯止めかからず

大相撲名古屋場所は、新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからず13日目の22日まで7日連続で力士や親方などが途中休場しました。

場所前に感染が確認された部屋を含めると、新型コロナの影響で力士や親方が休場したのは合わせて11の部屋となり、休場した力士の数は十両以上の関取で13人、幕下以下の力士を合わせると全体の4分の1にあたる158人に上りました。

幕内では、角番で今場所に臨んでいた大関 御嶽海や、今場所好調だった平幕の琴ノ若や錦木、それに初土俵以来18年余り一度も休場したことがなかった37歳の玉鷲などが途中休場となりました。

このほか、行司や呼び出しなども途中休場しています。

日本相撲協会は、出場力士の減少で取組の開始時間を遅らせたほか、専門家のアドバイスをもとに各部屋に注意喚起を行っていますが、22日の13日目を含めて残り3日間で感染拡大の影響がどこまで続くかが懸念されます。