福島 桧原湖の湖底に宿場町の痕跡 潜水調査で確認

福島県の磐梯山は明治時代に起きた噴火の影響でできた湖に、当時の宿場町が沈んだことが知られていて、海洋研究開発機構などの研究グループは潜水調査を行い、石垣などの宿場町の痕跡をおよそ130年ぶりに確認したことがわかりました。

福島県の磐梯山は、明治21年に噴火した影響で川がせき止められて水位が徐々に上がり、ふもとにあった江戸時代からの宿場町「桧原宿」の住民は避難しましたが、集落は現在の福島県北塩原村にある「桧原湖」に水没したことが知られています。
海洋研究開発機構などの研究グループは、「桧原湖」で去年から潜水調査や無人の探査機による湖底の調査を行ったところ、これまでに墓石の一部とみられる人工的な丸い穴が空いた石のほか、石垣の一部など、「桧原宿」の集落の痕跡を確認したことがわかりました。
研究グループによりますと、集落の痕跡が正式な調査で確認されたのは初めてで、およそ130年ぶりだとしています。

研究グループは今後、少なくとも2回の調査を予定していて、当時の宿場町の様子を明らかにしたいとしています。
研究グループの代表で海洋研究開発機構の谷川亘主任研究員は、「災害を受けた水中遺跡を対象とした学術調査の第一歩になるもので、詳しい集落の状態を確認することで将来の防災にも役立てたい」と話していました。

地元の村も調査に注目

北塩原村は、水没した桧原宿の遺構の全体像がわかれば、地元の歴史の理解が深まるとして注目しています。

北塩原村教育委員会によりますと、これまで「桧原宿」をめぐっては、大学生が20年前に探検部の活動として潜水して、映像などの記録を残しているほか、湖の水位が大幅に低下した時などに教育委員会が湖面の上に出た部分の調査を行っていますが、水中を対象にした正式な調査は行われていないということです。

そのため、およそ130年前に水没した「桧原宿」が現在、水中でどのようになっているのか、全体像はつかめていないということで、北塩原村教育委員会は「地元の歴史の理解を深めるためにも注目している」としています。