米 高機動ロケット砲システム4基をウクライナに追加供与へ

ウクライナへの軍事支援を協議する国際会合が開かれ、アメリカは、激しい砲撃を続けるロシア軍にウクライナ軍が対抗できるよう、射程が長く、精密な攻撃が可能な高機動ロケット砲システムを、追加で供与する方針を明らかにしました。

この会合はウクライナへの軍事支援を協議するため、アメリカが主催しているもので、20日、オンライン形式で開かれた4回目の会合には、およそ50か国の国防相らが参加しました。

会合にはウクライナのレズニコフ国防相も出席し、ロシア軍がウクライナ東部で掌握する地域を広げようと、激しい砲撃を続けていると説明しました。

これを受けてアメリカのオースティン国防長官は「戦争は重要な局面にあり、ウクライナに対する団結した支援は不可欠で、緊急なものだ」と強調したうえで、ウクライナに高機動ロケット砲システム=ハイマースを、追加で4基、供与する方針を明らかにしました。

ハイマースは射程が長く、精密な攻撃が可能とされる兵器で、アメリカはすでに12基を供与し、ウクライナ軍は、ロシア軍の弾薬や物資の供給網のほか、指揮所など軍事拠点に対する攻撃に使っています。

オースティン長官は会合のあとの記者会見で「ロシアは執ような砲撃を続けており、第1次世界大戦の恐怖を思い起こさせる残酷な戦術だ。ウクライナには砲撃に耐え、反撃するための火力が必要で、支援の勢いを維持し、強化するために、われわれは力強く後押ししていく」と強調しました。