日本アイルランド首脳会談 “力による現状変更認めず”

岸田総理大臣は、日本を訪れているアイルランドのマーティン首相と会談し、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻を強く非難したうえで、力による一方的な現状変更は世界のどこであっても認められないという認識で一致しました。

会談は総理大臣官邸で、およそ50分間行われました。
この中で、岸田総理大臣は、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻について「アジアを含む国際秩序の根幹を揺るがす暴挙だ。ヨーロッパとインド太平洋の安全保障は不可分であり、アイルランドと緊密に連携したい」と述べました。
これに対し、マーティン首相は「多国間でのルールに基づく秩序を守っていくことが、世界の平和と安全保障に資すると認識している」と応じました。

そして、両首脳はロシアの軍事侵攻を強く非難したうえで、力による一方的な現状変更は、世界のどこであっても認められないという認識で一致しました。

また、グリーンやデジタルといった経済分野での関係の発展や、核軍縮・不拡散に向けた取り組みの推進、東京都内に整備予定の大使館機能などが入る施設「アイルランドハウス」を活用した文化交流の促進などを確認しました。

岸田総理大臣は共同記者発表で「2国間関係を力強く発展させ、アイルランドとともに世界の平和と安定に貢献したい」と述べました。