米バイデン政権高官 “ロシアが支配下地域 併合を準備の情報”

アメリカのバイデン政権の高官は19日、ロシアが支配下に置いているウクライナの一部の地域に当局者を送り込み、ロシアへの併合に向けた準備を進めているという情報があることを明らかにしました。

ホワイトハウスのカービー戦略広報調整官は19日、記者会見し「ロシアがウクライナの主権を侵害し、支配下に置いている地域を併合する準備をしているという情報がある」と明らかにしました。

具体的には、南部ヘルソン州や南東部ザポリージャ州、東部ドネツク州、それに東部ルハンシク州の一部の地域にロシア側の当局者を送り込んでいるとしています。

そして、併合に向けて今後、ロシア編入への賛否を問う見せかけの住民投票を行う見通しだとしています。

また、ロシアがこれらの地域にロシアの銀行の支店を設置し、通貨ルーブルを基本の通貨として流通させようとしているほか、すでにヘルソン州ではテレビ放送用のタワーを支配下に置くなど、住民の生活に密着したサービスのロシア化を進めているとしています。

カービー氏は「国連憲章に著しく違反する」として非難するとともに、ウクライナを支援するため今週中に高機動ロケット砲システム=ハイマースを含めたさらなる軍事支援を発表するとしています。