EU アルバニア・北マケドニアと加盟に向けた交渉を開始

EU=ヨーロッパ連合は、バルカン半島のアルバニアと北マケドニアの2か国と加盟に向けた交渉を始めました。EU内ではロシアの影響力がバルカン半島でも強まることへの懸念が高まっていますが、両国がEUの基準を満たし、加盟できるまでに数年はかかる可能性があります。

EUは19日、バルカン半島のアルバニアと北マケドニアの2か国と加盟に向けた交渉を始めました。

フォンデアライエン委員長は両国の首相に「歴史的な瞬間だ。両国の国民はここに至るまで大きな努力をしてきた」と述べ、その取り組みをたたえました。

北マケドニアは2004年、アルバニアは2009年にEU加盟を申請し、加盟各国はおととし交渉を始めることでいったん合意しました。

その後、北マケドニアの加盟について、隣国ブルガリアがブルガリア系住民の扱いなどを理由に反対していましたが、今月、北マケドニアが問題の解決に向けた仲裁案を受け入れたことで、交渉開始が実現しました。

EUをめぐっては、ロシアの軍事侵攻を受けるウクライナと、隣国モルドバについて、先月、加盟交渉開始の前提となる「加盟候補国」の立場を認めました。

EU内ではバルカン半島でもロシアの影響力が強まることへの懸念が高まっていますが、アルバニアと北マケドニアは政治や経済、司法など多くの分野でEUの高い基準を満たす必要があり、両国の加盟までに数年はかかる可能性があります。