ロシア軍 ウクライナ東部ドネツク州で地上作戦を本格化へ

ロシア軍は、掌握を目指すウクライナ東部ドネツク州で攻撃を続け、地上作戦を本格化させるとみられています。
一方、イギリス国防省は、ロシア軍は兵員不足に直面しているうえ、ウクライナ側の反撃を受け、侵攻のペースは鈍化するという見方が出ています。

ロシア国防省は18日、東部ドネツク州の各地をミサイルで攻撃し、ウクライナ兵士250人以上を殺害し、兵器などを破壊したと発表しました。

ロシアではショイグ国防相が、16日に続き、18日も前線部隊を視察したと発表し、この中で、反撃に使われているウクライナ軍のミサイルなどを優先的に攻撃するよう指示したとしています。

ロシア軍は今後、ドネツク州の掌握に向け、地上作戦を本格化させるとみられ、アメリカのシンクタンク「戦争研究所」は18日の分析で、まずは州内のウクライナ側の拠点の周辺の町から徐々に攻勢を強めるという見方を示しています。

英国防省 “ロシア軍 効果的な攻撃能力の維持が困難に”

一方、イギリス国防省は19日の分析で、「ロシア軍は効果的な攻撃能力の維持が困難になっていて、今後、さらに深刻になる可能性がある」と指摘しました。

そのうえで、ロシア軍の兵力について、掌握を目指す東部ドンバス地域に配備するか、ウクライナから反撃を受ける南部ヘルソン州の防御にあたらせるか、決めるのが難しい状況に直面しているとしています。

さらに、ロシア軍は今後、支配地域を拡大する可能性はあるものの、作戦のペースは非常に遅くなる可能性があると分析しています。