経済安全保障推進法「特定重要技術」20の分野で絞り込みへ

政府はことし5月に成立した経済安全保障推進法で定めている「特定重要技術」の開発支援などに向けた基本指針の案をまとめました。
AI=人工知能やバイオ技術など20の分野で調査研究を進め、今後、支援の対象を絞り込むとしています。

経済安全保障推進法では、国の安全保障に関わる「特定重要技術」について、官民一体での研究開発に向け、資金面などで支援する仕組みを盛り込んでいますが、対象となる分野については明確になっていませんでした。

19日は自民党本部で経済安全保障に関する対策本部が開かれ、政府から「特定重要技術」の開発支援などに向けた基本指針の案が示されました。

それによりますとAI=人工知能やバイオ技術、それに半導体技術や量子情報科学など20の分野で調査研究を進め、この中から優先的に支援する対象を絞り込むとしています。

また、国として安定供給に向けた支援を進める「特定重要物資」を指定するための条件も示されました。

19日の会合では、これらの案が原案通りに了承され、政府は今後、有識者の意見を聞き、パブリックコメントの手続きを経たうえで、ことし9月にも基本指針を正式に決定したい考えです。

「特定重要技術」の20分野とは

政府が示した経済安全保障の強化に向けた基本指針の案では「特定重要技術」の絞り込みに向けた調査研究について、20の技術領域を対象に行うとしています。

ここであげられている20の分野は以下のとおりです。

▽バイオ技術
▽医療・公衆衛生技術
▽人工知能・機械学習技術
▽先端コンピューティング技術
▽マイクロプロセッサ・半導体技術
▽データ科学・分析・蓄積・運用技術
▽先端エンジニアリング・製造技術
▽ロボット工学
▽量子情報科学
▽先端監視・測位・センサー技術
▽脳コンピューター・インターフェース技術
▽先端エネルギー・蓄エネルギー技術
▽高度情報通信・ネットワーク技術
▽サイバーセキュリティ技術
▽宇宙関連技術
▽海洋関連技術
▽輸送技術
▽極超音速
▽化学・生物・放射性物質及び核
▽先端材料科学。

政府は、これら20の分野の調査研究を進めたうえで、有識者も含めた会議などで対象を絞り込むことにしています。

優先的に支援する対象として決まった「特定重要技術」については、民間から研究者を公募したうえで、プロジェクトごとに官民の協議会を設置し、政府が予算措置を講じている基金から資金支援を受けることができます。