プーチン大統領 イラン訪れ大統領などと会談へ 欧米をけん制か

ウクライナへの軍事侵攻が続く中、ロシアのプーチン大統領はイランを訪問して、19日、ライシ大統領と会談し、欧米をけん制するとともに、トルコのエルドアン大統領ともウクライナ産の小麦などの輸出再開について意見を交わす見通しです。

ロシア軍は、ウクライナ東部ドネツク州の掌握に向け地上作戦を本格化するとみられ、ロシア国防省によりますと、18日、ミサイル攻撃でウクライナ軍の兵士250人以上を殺害し、兵器などを破壊したと発表しました。

ウクライナの非常事態庁によりますと、ドネツク州のトレツクでは18日、2階建ての建物が攻撃を受け、6人が死亡したということです。

こうした中、プーチン大統領はイランの首都テヘランを訪問し、19日、ライシ大統領や最高指導者ハメネイ師と会談します。

会談は、イランの核開発問題や欧米の経済制裁への対応が議題となる見通しで、アメリカのバイデン大統領が中東を歴訪したのに対し、経済など両国の戦略的な連携を強化し、欧米をけん制するものとみられます。

またテヘランでは、プーチン大統領とトルコのエルドアン大統領が、軍事侵攻後、初めて対面での会談を行う予定です。

世界的な食料危機への懸念が強まる中、ウクライナ産の小麦など農産物の輸出再開を目指してロシアとウクライナ、仲介役のトルコと国連による大詰めの協議が開かれるのを前に、最終合意に向けて意見を交わす見通しです。