旅客船事業者への緊急の安全点検 2割で法令違反 国が行政指導

北海道の知床半島沖で観光船が沈没した事故を受けて、国土交通省が全国の旅客船の事業者に安全点検を行った結果、2割にあたる事業者で法令違反が見つかり、国は是正するよう行政指導を行いました。

知床半島の沖合で観光船「KAZU1」が沈没した事故を受けて、国土交通省は、全国で旅客船を運航する790の事業者に緊急の安全点検を行い、このほど結果を公表しました。

それによりますと、全体の2割にあたる162の事業者で、運航に関する法令違反が見つかりました。

最も多かったのが、
▽運航記録簿に波高や風速などを記載していないケースで、52の事業者で確認されたほか、
▽乗組員の安全教育や運航時の定点連絡の未実施、
▽過去の運航で運航管理者が不在だったケースなどがあったということです。

国土交通省は行政指導を行い、これまでに143の事業者は是正したということで、残る19の事業者については、今後、運航記録簿などを確認するとしています。

また、携帯電話を通信設備としている小型旅客船の通信環境を調べた結果、29の事業者が、運航する33隻の航路の一部が携帯電話会社が公表している「通話エリア図」から外れていたことがわかり、事業者は航路や携帯電話のキャリアを変更する対応を取ったということです。

国土交通省は、これらの事業者について、運航が適切に行われているか今後も継続的に確認することにしています。