韓国外相が初来日 林外相と会談 日韓関係の改善に理解求める

韓国のパク・チン(朴振)外相は、18日、就任後初めて日本を訪問し、林外務大臣との会談に臨みます。
会談では、両国間の最大の懸案である太平洋戦争中の「徴用」をめぐる問題について、官民合同の協議会で打開策を話し合っていることなどを説明し、冷え込んだ日韓関係の改善に向けて日本側の理解を得たい考えです。

韓国のパク・チン外相は、ことし5月の就任後初めて、18日から3日間の日程で日本を訪れ、夕方には都内で林外務大臣との会談に臨む予定です。

両国間の最大の懸案である太平洋戦争中の「徴用」をめぐる問題では、韓国国内の日本企業の資産を売却する「現金化」に向けた司法手続きが進んでいて、日本政府は「現金化」に至れば日韓関係が深刻な状況に陥るとして、韓国側に具体的な解決策を求めています。

これについて、パク外相は、先週の記者会見で「『現金化』される前に解決できるよう努力する」と述べていて、林外務大臣との会談では、7月4日に立ち上げた官民合同の協議会で打開策を話し合っていることなど、韓国側の取り組みを説明するとみられます。

ユン・ソンニョル(尹錫悦)政権は、核・ミサイル開発を加速させる北朝鮮を念頭に、日米韓3か国の連携の強化を重視していて、冷え込んだ日韓関係の改善に向けて日本側の理解を得たい考えです。

“戦後最悪” 前政権下での日韓関係

日本と韓国の関係は、前のムン・ジェイン(文在寅)政権下で戦後最悪とも言われるまでに冷え込みました。

そのきっかけとなったのは、太平洋戦争中の「徴用」をめぐる問題で、2018年10月、韓国の最高裁判所が初めて日本企業に賠償を命じた判決でした。

ムン政権は三権分立の原則から司法判断を尊重するとした姿勢を変えず、日本企業の韓国国内の資産の「現金化」に向けた手続きが進みました。

2019年7月、日本政府が韓国側の貿易管理の体制が不十分で安全保障上の懸念があるとして、半導体の原材料など3品目について輸出管理を厳しくする措置を取ると、韓国国内では日本への反発が強まり、日本製品の不買運動が広がりました。

ムン政権は、日本の輸出管理の厳格化は「徴用」の問題をめぐっての報復措置だと強く反発し、2019年8月には日本との軍事情報包括保護協定=GSOMIAを破棄すると通告しました。

その3か月後、GSOMIAの失効が迫ると、ムン政権は一転して現状を維持することを決めましたが、その後も「いつでも終了できる」と主張しました。

このほか、慰安婦問題をめぐっては、去年(2021年)1月、韓国の地方裁判所が日本政府に元慰安婦の女性への賠償を命じ、判決は確定しました。

両国間の課題が山積する中でことし(2022年)5月に発足したユン・ソンニョル(尹錫悦)政権は、核・ミサイル開発を加速させる北朝鮮を念頭に、日本との関係改善に強い意欲を示しています。

最大の懸案とされる「徴用」をめぐる問題では、今月(7月)4日、打開策を話し合う官民合同の協議会を立ち上げ、有識者や「徴用」をめぐる裁判の原告の代理人らが参加しています。

韓国メディアは、日本企業の韓国国内の資産の「現金化」について、この夏にも最終判断が出されると報じていて、パク・チン(朴振)外相は、先週の記者会見で「『現金化』される前に解決できるよう努力する」と述べていました。