東京 新型コロナ 自宅療養者の往診が増加 多くは子どもや若者

新型コロナウイルスの感染の急拡大に伴い、東京都内の医療機関では自宅療養者の往診の依頼が増えていて、特に子どもや若者の患者が多いということです。

東京 渋谷区を中心に自宅療養者の往診を行うクリニックでは先月下旬から保健所からの往診の依頼が増え始め、今月に入ってさらに増加しているということです。

クリニックによりますと患者の多くは乳児や子どもを含む20代以下の若い世代だということです。

また、高齢者も数人、往診したということです。

このうち、74歳の男性はのどの痛みのため水や食事がとれない状態で、医師が往診したあとコロナの飲み薬を服用して症状は回復したということです。

男性は「コロナは軽症でもつらい。インフルエンザにかかったときよりもひどい症状で、のどが痛くて水が1滴も飲めず食事もとれずに脱水症状が心配でした。1人で療養していて不安でした」と話していました。

医師によりますとのどの痛みのほかに、おう吐や下痢などの症状を訴える患者が多く、脱水症状を起こして入院が必要になる人もいるということです。

「Green Forest代官山クリニック」の関谷幸世医師は「おう吐や下痢などの症状を訴える人が多いうえに気温が高いと脱水状態が加速するため、注意が必要です。感染者数が増えているので特に高齢者や乳児を守るためにも引き続き、感染予防をお願いしたい」と話していました。

自宅療養者 前週の2.1倍に急増

新型コロナウイルスの感染が急拡大する中、自宅療養者は今月13日時点でおよそ33万人と前の週のおよそ2倍に増えています。

厚生労働省によりますと新型コロナに感染して自宅で療養している人は今月13日時点で全国で合わせて32万9538人でした。

前の週を16万9000人余り上回り、2.1倍に急増しています。

都道府県別では東京都が最も多く5万3015人、次いで大阪府が3万3374人、神奈川県が3万146人でした。

自宅療養者は第6波のことし2月に過去最多の57万人余りとなり保健所による健康観察が遅れたり、入院できずに自宅で死亡したりする人もいたことから、厚生労働省は全国の自治体に健康観察や医療提供の体制を強化するよう求めています。