米国務省 年次報告書 ロシアの戦争犯罪 中国の人権侵害を非難

アメリカ国務省は残虐行為などに関する年次報告書を公表し、ロシアがウクライナへの軍事侵攻で戦争犯罪を行っていると非難したほか、中国が新疆ウイグル自治区で民族などの集団に破壊する意図を持って危害を加える「ジェノサイド」を続けていると指摘しました。

アメリカ国務省は15日、残虐行為の防止などを目的とした議会向けの年次報告書を公表しました。

この中で、ウクライナへの軍事侵攻を続けるロシアについて「ロシア軍の兵士たちが戦争犯罪を行っていると見ている。ウクライナの人たちの両手を縛って殺害したり、ロシアやベラルーシへ強制的に移送したりしているという信頼できる報告がある」として厳しく非難しています。

また、中国については「アメリカは引き続き同盟国や友好国と連携し、新疆ウイグル自治区での人道に対する罪やジェノサイドをやめるよう求めていく」として、民族などの集団に破壊する意図を持って危害を加える「ジェノサイド」が続いているとして、人権侵害をやめるよう強く求めています。

報告書の公表にあわせて演説したシャーマン国務副長官は「われわれは残虐行為や人道に対する罪、戦争犯罪、ジェノサイドを未然に防ぎ、人々が犠牲になる前に保護に努めなければならない」と述べ、人権を重視すると強調しました。