都民に旅行費用助成の「もっとTokyo」 延長せず今月末で終了

新型コロナウイルスの感染の急激な拡大が続くなか、東京都は今月末まで試験的に実施するとしていた、都民の都内での旅行費用の助成事業は期限を延長せずに終了し、今後の感染状況を見ながら来月22日から再開できるか検討するとしています。

東京都は15日、新型コロナウイルスの対策本部会議を開き、今後の対応を協議しました。

このなかで、都は都民の都内での旅行費用を助成する事業「もっとTokyo」について、今月末まで試験的に実施するとしていましたが、期限を延長せず終了する方針を決めました。

都内では、15日の感染確認が1万9000人余りとなるなど急激な感染拡大が続いていて、都は今後の感染状況を見ながら来月22日から再開できるか検討することにしています。

一方、感染拡大に対応して医療提供体制を強化するとして、高齢者施設などの感染者を受け入れる施設を新たに世田谷区に開設し、今月21日から受け入れを始めることを明らかにしました。

この施設では102床準備し、感染した高齢者などの治療や介護に加えて、リハビリテーションを実施するということです。

また、お盆の期間中は帰省や旅行などで移動が増えるとして、主要なターミナル駅で無料の臨時検査会場を設けるほか、ワクチンの追加接種についても、新たに4回目の対象となった医療従事者や、高齢者施設の職員への接種を迅速に進めるということです。

小池知事「最優先は亡くなる人を出さないこと」

東京都の小池知事は対策本部会議のあと記者団から「行動制限は行わないのか」と質問されたのに対して「非常に感染者も多いが、コロナ対策で最も優先すべきことは亡くなる人をいかに出さないかということだ。そのためには、医療提供体制の強化や高齢者対策をしっかりやっていく。今後も、感染状況や病床の使用率、特に重症の病床使用率などをしっかりモニタリングしていきたい。そのうえで、必要な対策は迅速に講じていきたい」と述べました。