北朝鮮 親ロシア派支配の一部地域 “独立国家”承認と発表

北朝鮮は、ウクライナ東部のドネツク州とルハンシク州にある親ロシア派の武装勢力が事実上、支配している一部の地域を独立国家として承認すると国営メディアを通じて発表しました。
ウクライナ政府はこれを強く非難し北朝鮮との断交を発表しました。

北朝鮮国営の朝鮮中央通信によりますと、ウクライナ東部のドネツク州とルハンシク州にある親ロシア派の武装勢力が事実上、支配している一部の地域について、チェ・ソニ外相が13日、武装勢力側に書簡を送り、独立国家として承認することを決定したと通知しました。

チェ外相はこの中で「自主、平和、親善の理念に従って、国家関係を発展させていく意思を表明した」としていて、関係強化を図る意向を示しています。

これに対してウクライナ外務省は声明を発表し「北朝鮮がいわゆる『独立』を承認する決定を下したことを強く非難する。ウクライナの憲法や国連憲章、国際法の基本的な規範と原則の重大な侵害だ」としています。

そして「このような非友好的な行為に対し、ウクライナは北朝鮮との国交断絶を宣言する」とし、自国の主権や領土の保全への侵害に対しては厳しく対応し続けると強調しました。

ウクライナのこの地域はことし2月にロシアが、先月にはシリアが独立国家として一方的に承認しています。