”救急患者の受け入れ先すぐに決まらず” 週2887件 3週連続増

新型コロナウイルスの感染が全国的に拡大する傾向にある中、10日までの1週間に救急患者の受け入れ先がすぐに決まらない「搬送が困難な事例」は2887件で、3週連続で前の週を上回りました。

総務省消防庁は患者の搬送先が決まるまでに病院への照会が4回以上あったケースなどを「搬送が困難な事例」として、県庁所在地の消防本部など全国の52の消防機関の報告をもとに毎週、取りまとめています。

10日までの1週間は2887件で、前の週から75件増加し、6月下旬から3週連続で前の週を上回りました。

新型コロナウイルスの感染拡大前に当たる2019年の同じ時期と比べると4倍近くになっています。

地域別には▽東京都が1565件、▽大阪市が259件、▽千葉市が153件、▽横浜市が115件、▽札幌市が108件などとなっています。

新型コロナウイルスの感染拡大前に当たる2019年の同じ時期に比べると▽東京都が5.86倍、▽札幌市が4.32倍、▽横浜市が3.83倍、▽千葉市が3.19倍、▽大阪市が2.29倍と各地で大幅に増えています。

新型コロナウイルスの感染が疑われるケースは全体のおよそ30%に当たる855件で、前の週から175件増えています。

総務省消防庁は「新型コロナの感染者数の増加で搬送困難な事例も増え始めている。前の週を上回る状態が続いているので今後の動向に注視したい」と話しています。