スリランカ 大統領が辞任の意向示す 混乱収束は見通せない情勢

経済危機が続くスリランカで大統領の退陣を求める抗議デモで混乱が広がったのを受け、ラジャパクサ大統領が辞任する意向を示しました。
しかし、燃料不足や物価の高騰による市民生活への影響が深刻化する中、混乱が収束に向かうかは見通せない情勢です。

スリランカは膨大な借金の返済で外貨が不足して経済危機に陥り、ことし3月以降、政府に対する抗議デモが続いてきました。

最大都市コロンボなどでは9日、これまでで最大規模の抗議活動が行われ、大統領の退陣を求めるデモ隊の一部がゴタバヤ・ラジャパクサ大統領の公邸を占拠したほか、治安部隊との衝突も起きました。

こうした事態を受け、ラジャパクサ大統領は、今月13日に辞任する意向を議会に伝え、5月に就任したばかりのウィクラマシンハ首相も辞任の意向を表明しました。

ラジャパクサ大統領は、兄で元大統領のマヒンダ・ラジャパクサ氏と、兄弟で大統領職を合わせて10年以上も務めてきましたが、経済運営の失敗などから、政府の要職を担ってきたラジャパクサ一族への批判がかつてないほど強まっていました。

今後、大統領と首相がともに辞任したあと、議会のアベイワルデナ議長が暫定大統領に就く見通しですが、デモ隊は公邸の占拠を続けていて、燃料不足や物価の高騰による市民生活への影響が深刻化する中、混乱が収束に向かうかは見通せない情勢です。