ワクチン “3回目接種から3か月後も一定の効果” 厚労省研究班

新型コロナウイルスワクチンの3回目の接種について、接種から3か月後も一定の発症予防効果が確認されたとする分析結果を、厚生労働省の研究班が公表しました。

厚生労働省の研究班は、2回目までモデルナを接種した人が3回目にモデルナかファイザーを打った場合に、変異する前の「従来株」に対する抗体の値がどう変化したかを調べました。

その結果、3回ともモデルナを接種した152人では、抗体の値が接種の直前に比べて
▽1か月後は平均で19.5倍
▽3か月後は9.9倍だったとしています。

また、3回目をファイザーに切り替えた179人では
▽1か月後の抗体の値が接種の直前に比べて17.9倍
▽3か月後は9.3倍だったということです。

2回目までファイザーのワクチンを接種した人が、3回目にファイザーやモデルナを打った場合も、同様の傾向が見られたとしています。

研究班の代表で、順天堂大学医学部の伊藤澄信特任教授は「抗体の値は3回目接種の1か月後から3か月後にかけてほぼ半減してはいるものの、どのワクチンの組み合わせでも発症を予防する効果は一定程度保たれている」と話しています。

ワクチンの種類や組み合わせによる抗体の値の変化は

ワクチンの種類や組み合わせによって、3回目の接種後に抗体の値がどう変化したか、厚生労働省の研究班が数値化しています。

ファイザーを3回続けて打った場合の抗体の値は、
▼3回目接種の直前が378
▼1か月後が1万9674
▼3か月後が1万376

ファイザーを2回接種して3回目をモデルナに切り替えた場合は、
▼接種の直前が409
▼1か月後が2万8711
▼3か月後が1万4719

モデルナを3回続けて打った場合は、
▼接種の直前が988
▼1か月後が1万9248
▼3か月後が9768

モデルナを2回打って3回目をファイザーに切り替えた場合は、
▼接種の直前が992
▼1か月後が1万7757
▼3か月後が9239