AI予測 オミクロン「BA.5」 7月下旬 都内感染 一日約1万8000人

新型コロナウイルスの今後の感染状況について、名古屋工業大学のグループがAI=人工知能を使って予測したところ、オミクロン株の「BA.5」への置き換わりなどを想定すると、東京都内の一日の感染者数は今月下旬におよそ1万8000人にまで増加するという試算結果となりました。

名古屋工業大学の平田晃正教授らのグループは過去の感染者数の推移やワクチンの効果、それに人流などのデータをもとにAIを使って今後の感染状況を予測しました。

予測では、置き換わりが進むオミクロン株の「BA.5」の感染力がこれまでの1.3倍だと想定したところ、東京都内の感染者数は今月25日がピークで一日およそ1万8000人という試算結果になったということです。

その後、人流が大幅に減るなど感染者数が大きく減少する要因がなければ、1か月後の来月25日でも一日およそ1万5000人と高い水準が続くという計算結果となりました。

また、同じ想定で東京都内の死者の数を予測したところ、来月中旬には65歳以上を中心に1日26人が亡くなるという計算結果になったということです。

予測を行った平田教授は「最大の感染者数は第6波のピーク並みになるのではないか。ワクチンの4回目の接種で高齢者を重症化や死亡から守ることがこれからできる現実的な対策だ」と話しています。

東京都のモニタリング会議での報告『「BA.5」へ置き換わり進む』

東京都の感染状況などについて専門家が分析・評価する都のモニタリング会議での報告によりますと、オミクロン株のうち感染力がより高いとされる「BA.5」の疑いがあるウイルスの割合は6月27日までの1週間で33.4%を占めていたということで、置き換わりが進んでいるとしています。