屋根には、太陽光パネルが設置され、生産の状況に連動して照明や空調を自動的に制御することで消費電力を抑えているほか、工場内の省エネ性能を高め、エネルギーの消費量を実質ゼロにしているということです。
また、生産ラインでは、プロジェクションマッピングの映像を、部品置き場に映すなどして作業員に組み立て方法を伝えたり、作業員の動きをカメラで撮影し、正しい手順で作業を行っているかAI=人工知能が判断したりするなど、生産性を高めるためのデジタル技術が導入されています。
沖電気工業の森孝廣社長は「グローバル経済が大きく変化する中、日本のメーカーにとって国内の生産力は重要なポイントになっている。常に時代の変化にあった改革、改善を続ける必要がある」と話していました。

国内初の“エネルギー消費量実質ゼロ”大規模工場完成 埼玉
脱炭素の流れが加速する中、建物で使うエネルギーの消費量を実質的にゼロに抑えた大規模な工場が、国内で初めて埼玉県本庄市に完成しました。
沖電気工業は、およそ60億円をかけて埼玉県本庄市に電話機や防災無線などを生産する工場を建設し、6日、報道関係者に公開しました。
延べ床面積が1万8000平方メートル余りのこの工場は、建物で使うエネルギーの消費量を実質的にゼロに抑えたZEB=ネット・ゼロ・エネルギー・ビルに、国内の大規模な生産施設として初めて認証されました。
