ロシア国防相“侵攻推進”強調 ウクライナ軍は支援受け攻勢へ

ロシアのショイグ国防相は、プーチン大統領の指示に従い、ウクライナへの軍事侵攻を推し進める姿勢を強調し、今後、東部ドネツク州の完全掌握を目指すとみられます。これに対し、ウクライナ側は欧米の軍事支援を受けて攻勢に転じる構えで、戦況は東部を中心に激しい攻防が続く見通しです。

ロシア国防省は5日、ウクライナ東部のドネツク州やハルキウ州、南部のミコライウ州など各地をミサイルで攻撃し、指揮所や弾薬庫、兵器などを破壊したと発表しました。

ロシア軍はすでに東部ルハンシク州の全域を掌握したと宣言していて、今後は隣接するドネツク州の完全掌握を目指すとみられています。

ロシアのショイグ国防相は5日、軍の幹部と会議を行い「欧米側はウクライナでの紛争を長引かせようと、ウクライナ政府に大規模な兵器の供与を続けている」と批判しました。

そのうえで「特別軍事作戦は、最高司令官が定めた任務が完了するまで継続される」と述べ、プーチン大統領の指示に従い、軍事作戦を推し進めると強調しました。

一方、アメリカのシンクタンク「戦争研究所」は4日、「ウクライナ軍は、アメリカから提供された高機動ロケット砲システム=ハイマースなどを使用し、掌握された地域の奥深くにあるロシア軍のインフラ施設を標的にすることが増えている」と分析し、ウクライナ軍がドネツク州などで欧米から供与された兵器を効果的に活用し、ロシア軍の弾薬庫などを破壊していると指摘しました。

ウクライナ側は欧米の軍事支援を受けて攻勢に転じる構えで、ウクライナ東部を中心に激しい攻防が続く見通しです。