米ガソリン価格 高騰続く 市民生活の負担増など懸念

アメリカでは原油高を背景にガソリン価格の高騰が続いていて、市民生活の負担の増加や記録的なインフレの長期化につながることが懸念されています。

アメリカのレギュラーガソリンの全米での小売価格の平均はことし3月、13年8か月ぶりに最高値を更新しましたがその後も高騰が続いています。

アメリカのエネルギー情報局によりますと、今月13日の時点で1ガロン=3.78リットル当たり5ドルを超えて最高値を更新しました。

27日の時点でも1ガロン当たり4ドル87セントと高止まりしていて、1年前と比べた上昇率は57%に上っています。

背景には、ウクライナに軍事侵攻した産油国ロシアへの経済制裁などで国際的な原油の先物価格が高止まりしていることに加えて、アメリカでのガソリンの生産量が需要に追いついていないことがあります。

ガソリン価格の高騰が市民生活の負担の増加や記録的なインフレの長期化につながることが懸念される中、バイデン大統領は今月22日、負担を軽減するため、ガソリンなどの燃料に対する国の税金を3か月間、免除するよう、議会に要請しています。

ニューヨークのガソリンスタンドでは訪れた客から「ショックです。ガソリン価格の数字が信じられなくて3回、見る必要がありました。ここで生活していく余裕すらありません」といった声が聞かれました。