コロナ“次の波に備え” 介護必要な患者専門の施設を整備 大阪

新型コロナウイルスの感染拡大の大きな波が再び起きる事態に備えて、介護が必要な患者を専門に受け入れる臨時の医療施設を大阪府が整備し、29日、施設が報道陣に公開されました。

大阪の新型コロナの「第6波」では、介護が必要な高齢者の間で感染が広がったものの、多くの医療機関で介護に必要な設備や人手が足りず、受け入れ先の調整が難航しました。

これを受けて、大阪府は次の大きな感染の波に備えて、介護が必要な患者を専門に受け入れる臨時の医療施設を新たに整備し、来月の運用開始を前に、29日、報道陣に公開しました。

大阪 住之江区にある施設には、40床のベッドが整備され、ほとんどの部屋は個室です。
酸素吸入器や、誤えんなどを防ぐためのたんの吸引器。
患者がベッドから離れたことを感知するマット。
患者の容体を確認するためのカメラや心拍などを計測する機器も設置されています。
車いすの患者がそのまま入浴できる浴槽も整備されています。

施設には医師や看護師のほか、介護福祉士や理学療法士などが配置され、自宅で家族などから介護を受けていた要介護3以上の高齢者の受け入れを想定しているということです。
大阪府健康医療部の藤井睦子部長は「第6波では、介護度が重い方の治療や療養をお願いする場の確保が難しいという課題が生じた。コロナの治療に加えて、リハビリ、生活介助も含めてケアできる施設にしていきたい」と話していました。